着物は洋服と違い、直線裁ちで作られているので解いて縫い直すことが容易です。
体型が変わっても、それに合わせて仕立て直せばずっと着ることができます。
ですが、昔のきものはもともとの寸法が短いため、現代の女性の体格には必ずしも足りるほどの布がないことも少なくありません。
この点を仕立ての工夫で蘇らせることが出来るのが、着物のすばらしいところだと思います。
われわれ藤工房は、技術的にきれいな着物を縫製するだけではなく、昔ながらの着物の良さも伝えていきたいと思っております。
足りない部分には他の布を使い、新たな着物を作ることも可能です。
着物を知り尽くした和裁士が提案するリメイクの方法をご提案いたします。
仕立て品目 | 備考 |
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袖丈直し | 袖下直し・袖山廻して直し(袖丈出しは筋消し必要) |
裄直し | 肩袖一方・肩袖両方・足し布仕立て(裄出しは筋消し必要) |
身巾直し | 脇のみ・衽巾調整(身幅出しは筋消し必要) |
身丈直し | 裾のみ・揚げで調整・足し布仕立て |
袋直し(かぶり) | 表・裏・全体 |
八掛天地 | 裾が擦れてしまったら上下を取替えます |
半衿取替 | 半衿を取り替えます |
古いお着物は反物自体が小さかったり、狭かったりして解いて仕立て直しても
新しい寸法に作り直せない場合がございます。また、若い頃に仕立てたお着物が
柄が派手で着れなくなってしまったという声もよく聞きます。
そんなときは着物から羽織やコートに仕立てなおすことも可能です。
仕立て直し事例
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単彩の総絞り羽織に模様を加え、身丈を長く
身丈76センチの無地の総絞りの羽織の身頃と衿に小紋生地をはぎ、引き返し分もだして身丈を87センチに伸ばしています。
左袖は、生地をはいで袖丈を出しています。
お姑さまの短い羽織がお嫁さんのおしゃれ羽織に。
黒紋付羽織の身丈を出しておしゃれ羽織に
身丈80センチの黒紋付羽織に総絞りの無地羽織の裂地をはいで、身丈を95センチに伸ばしています。
お姑さまが略礼装に用いていた羽織が、リフォームされてお嫁さんのおしゃれ羽織に。
紋は仕立て直す際に縫いこまれていて見えません。
衿は生地を半幅使いで仕立て、はぎの部分で残りの衿生地を足して衿丈を伸ばしています。
花嫁衣裳の掛下の振袖から
母親が婚礼のときに打ち掛けの下に着た白無地の振袖を、娘の祝い着に。
白地を華やかな黄色に染めた比翼仕立の振袖で、裾フキにふっくらと真綿が入っています。
別布のループであしらった花を縫いとめて、愛らしい絵羽模様に。
袖口にも小花をあしらい、背守りには捻じ梅風の飾りをつけています。
比翼の部分は道行コートからのリフォームです。
祖母の振袖を七歳祝着に
パステル調の刺繍が印象的な振袖を、お孫さんの七歳の祝着に仕立て直しました。
金糸の格式ある袋帯も、両脇を詰めて子供用に作り変え、飾り結びで華やかに。
小物類を新調し、見事3世代にわたって祝着として蘇りました。
お気に入りの風呂敷をゆかたに
風呂敷愛好家の高桑様のご要望にて風呂敷数枚より、お嬢さんとのペア浴衣をお仕立てしました。
柄の出し方で雰囲気が全く変わります。
母の着物を子供に
お母さんが中学生の頃お召しになっていたお気に入りの紬の着物。
汚れが目立つ白い部分をなるべく隠し、四ツ身のお着物に仕立て直しました。
七歳くらいまでは揚げを調節して着ることができます。
大島紬をロングコートに
丈が短い大島紬を、ロング雨コートに。裏地も襦袢地でたっぷりつけ、暖かく、かつ雨にも強い贅沢な袷のロングコートにしました。
裾を仮仕立の状態にし、着物を着た状態で羽織ってみて裾がすっぽり隠れるように丈を調整します。
子供時代の着物をちゃんちゃんこへ
子供の頃お召しになっていたお着物を、綿入れのちゃんちゃんこへ
裄の短いお着物を足し布で出す
おばあちゃんが若い頃着ていた着物でしたが、反物の巾が狭いのでこれ以上裄直ししても寸法が出ません。
そこで、お袖に接ぎして仕立て直しました。
接ぎ布は下前衽の生地を使っているので着たときは見えず、接いだ部分も同じ生地なので目立ちません。
ご実家のおばあちゃんに蘇った着物を着た姿を見せてあげられると喜んで頂きました。
仕立の店 藤工房 京都店
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きくちいま×季織苑
いまのいろ skala
取扱いしております
自分で洗えるふだん着の紬
303シリーズ
取り扱いしております
月刊アレコレ 最新号
発売中(400円)
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